実効性のある改善策が発表されたら、今以上に
IPOの注目が高まりますので期待しています。
国内の新規上場5銘柄で金融庁に実態調査要請へ-大久保議員
Bloomberg 2015/4/24 19:11
(ブルームバーグ):国内の新規株式公開(IPO)企業で上場後に業績を下方修正し株価が急落する例が相次いでいることから、大久保勉参院議員が、国会を通じて近く金融庁に主幹事証券などの審査体制に問題がなかったかなど実態調査を行うよう要請することが分かった。
民主党の大久保議員は金融庁にgumi(グミ)、ジャパンディスプレイ、OATアグリオ、ANAP、フルッタフルッタの5銘柄について調査を求める。引き受け会社は厳しい審査を行ったか、業績下方修正は予見できなかったのか、利益相反はなかったかなどについて証券各社や取引所にヒアリングし、5月初旬にも報告するよう要請する。
日経平均株価が15年ぶりに2万円を回復する中、実態を解明することで投資家の信頼を取り戻したい考えだ。東京証券取引所に2014年12月上場したモバイルゲームのグミは今年3月に連結業績予想の下方修正を発表、株価は上場来約5割下落している。ジャパンディスプレイは昨年3月の上場後に業績予想を減額修正、株価は急落した。
米モルガン・スタンレーのマネジングディレクターだった大久保議員はブルームバーグの取材に応じ、この問題を広く国会で議論するため、要請した調査の結果に基づき5月に財政金融委員会で政府、金融庁、東証の担当者らを招いて質疑を行う方針を明らかにした。
投資家の信頼
大久保議員は、「証券会社の審査基準が手数料などの利益のために甘くなっているのではないか」との疑念があると述べた。また、上場後の下方修正で「投資家は高いものを買わされた、だまされたと思っている。日経平均が回復する中、IPOの品質を良くしなければ投資家は市場から離れ、二度と戻ってこないだろう」と語った。
調査対象となる5社の広報担当者などへの取材を試みたが、業績修正時に公表した説明以外、正式なコメントは得られなかった。金融庁の広報担当者はコメントを差し控えた。
グミは野村ホールディングス、ジャパンディスプレイは野村と三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ゴールドマン・サックスの3社、OATアグリオとANAPは大和証券グループ本社、フルッタはSMBC日興証券がそれぞれ公開引き受け主幹事を務めている。
野村の山下兼史広報担当は、「諸規則やガイドラインに沿ったアドバイスと審査を心掛けてきた」とした上で、「今後も証券会社として適正なアドバイスや審査を行うよう対応を図り、IPOを支援していくことで投資家の期待に応えいく」とコメントした。SMBC日興証券などの担当者は個別案件へのコメントは控えた。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 日向貴彦 ;東京 平野和 ,thyuga@bloomberg.net,khirano1@bloomberg.net
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